「足るを知る者は富む」
人間の欲望にはきりがないが、欲深くならずに分相応のところで満足することができる者は、心が富んで豊かであるということ。
『老子』に「足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り(満足することを知っている者は富者であり、努力している者は志ある者であると言える)」とあるのに基づく。(「故事ことわざ辞典」より
老人介護で一番悩ましいのはこの事かなあと最近思っている。なにせ無理な要求が多い。一つ一つは小さな要求でもほぼ全部無理な事ばかり、拒否してばかりだと、双方ストレスが積もる。
「どうしてわかってくれないのかなあ(それは無理だって事を)」
原因の一つに、義母は老人介護の経験が無い事があげられるかなと思う。認知症の人の生活がどういうものか、傍らで客観的に見た事があるかないか、この経験は大きいのではないかな……、
ともかく義母は望み通りの生活なんて出来ないんだという非常に簡単な事実をなかなか理解してくれない。
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と思っていたら、今月に入って急激に弱気になって大分不平不満を言わなくなってしまった。
そうなるとこっちとしては何だか物足りないのだが、傍観者としてみていても半端な認知症、まだらぼけ状態は本当に苦しそうで可哀想なので、速やかに全ぼけになっていただきたいなと思うんです……。
※余談ですが、「認知症」という言葉が大嫌いです。あんなむごくて絶望しかない病気に耳に心地よい気休めの名前なんて付けるんじゃねーよ!!!
今の職場(特養)でも、日中ずっと「ここから出たい」、「家に帰りたい」、「家族へ電話をかけたい」と仰っている方がいます。
その場その場で気をそらすような話をしたり、「○○という理由で今は難しいです。」などと説得しようとしたりするのですが、気の毒でなりません(>_<)