短編終わりました。「特選小説10月号」掲載予定です。
読書は引き続きやってます。blogデザイン変えました。
さて、私はここでひっそりとやってたいので、同業者の話はできるだけ書きません。
だから作家名フルネームは伏せますが、先日、某大明神の本を立て続けに2冊読みました。「誘惑/パラダイス」「最終/面接」です。
自分が書くようになってからは他の作家さんの官能小説を殆ど読まなくなりましたので、結構久しぶりです。
感想:
2冊ともすごく面白かった。衝撃だった。この値段でこの内容の濃さはないわー。自分は「買って損したと思われない本作りしたい」とか思ってたけど、こりゃ全然勝てないわ。
方向性も似てる感じがする。主人公=ぱっとしないけど女に対しては誠実な人、そういう男に価値を見出す女はいい女、という私のこだわりと同じような構図だった。(もっとも他の長編小説家も同じなのかもしれないけど……ただ、短編の場合、「Aは誠実」という設定であっても、言動が誠実じゃない話はけっこうある)
読後感も良く、「また読みたい」と思わせるような話だった。(ご本人がそういうものばかりを書きたいのかどうかは不明)
思えば、自分が読んでた官能小説は昭和のものばかりでした。チ草忠夫、結土成彩雨、蘭/ 光/ 生あたりなんで、陵辱ものばかりだったんですよね。
陵辱モノは面白いことは確かです。でも私には書けませんでした。一回だけ、どっかのカストリ雑誌に書いたことがあるのが、顔に火傷のあとがある貧乏な男が、金持ちの美女を拘束して己の不幸を女にぶつけるようにして嬲る短編(浣腸アリ)でしたが、書いたあとの自分の後味は最悪でした……。見るのも嫌なのでデータも残ってません。
そもそも何故そんな話を書いたかというと、蘭/ 光/ 生が書いた長編に触発されたからでした。
タイトルは忘れましたが、確か畸形で醜い息子のために美しい母が性技の指南をしてあげた。母が死んで独りぼっちになった息子は、性技の腕を買われて美女のなぐさみもの(美女は優越感や罪悪感から、醜い者に陵辱されることに興奮する)として生計を立てている、彼は最後に愛を見つけた、そんな話だったと思います。ラストがハッピーエンドだったかどうかは忘れましたが、読後感は悪くなかったことを覚えています。
「美女と野獣」が物語の根底にあるんだろうけど、作者は「醜い芋虫と美しい蝶」と表現していたような気がします。
この本、また読んでみたいなぁ。
というかこの話に触発された小説、少なくともあと1回は書く気がする。
話は急に変わりますが、自分が書いた一作目を読み直して嫌になってしまいました。見る人が見たら「ああ、これアル中が書いた話だろ」と看過されちまうんじゃないでしょうか。
だって主人公はいつも酒を飲んだ後に誘惑に負けてるんだもん。
一回だけ、「僕は今日は飲まないよ」と宣言した時があったけど、そんなセリフに重みを持たせようとした私は完全にアル中じゃありませんか? がっくりです。
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