■伊豆の長八(入江長八)は江戸末期~明治の漆喰の工芸作家さんで、鏝(コテ)を使って立体的な絵を作り上げた。
■この人について興味深かったのはあきらめが良かった事。もともと絵師になりたくて狩野派の師匠についたものの、数年で絵に見切りをつけ、漆喰職人として頑張り始める。そこに惹かれた。足るを知るっていうか……。偉いです。
■あと、漆喰って「角又」という海藻が原材料なんですね。海藻+麻+消石灰。「角又」という海藻はあちこちで見かけます。
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角又とは■長八の生まれた松崎町は養蚕が盛んだったそうです。町全体が比較的裕福だったので左官業も大忙しでした。
■なぜ町が裕福だったかというと、松崎町は日本で一番最初に繭の市が立つ場所だったからです。養蚕が盛んだったころは「松崎町の繭の値段が日本全体の繭(絹)の値段を決める」とまで言われていたそうです。(しずおかの文化新書11の5頁)
■画像の道具類はほとんどが手作りだそうです。和釘を叩いてつぶして作ったりしたそうです。
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