朝食の時間というのににゃん吉が来ない。みーちゃん（♀）はずっと前から私の枕元で餌を待っていて、いざ出されると自分の餌皿じゃなくてにゃん吉（♂）の餌皿から先に食べ始めてしまった。
「あれ？　にゃん吉は？」と私。
「にゃん吉は餌の時間も忘れてベランダに小鳥の声を聞きに行ってるよ」と家人。
その間、みーちゃんは他猫の餌をガツガツ喰っている。

にゃん吉は早朝の小鳥の声が大好きだ。空を飛ぶ姿を眺めては、すごく可愛い声で小鳥に呼びかけたりしている事が多い。みーちゃんはそういう事は一切しない。常に床に置かれる餌を見ている感じ。

「みーちゃんにとってはまず餌、現実なんだなあとしみじみ思うよ」と家人。
「ん～、まあ、花より団子っていうくらいだしねえ。鳥の声よりは何味の缶詰があるかの方が、メスには重要なんだろうねえ」
「女を口説くには夢やロマンをいくら熱く語っても駄目って事だね」
「まあそうだね」

結婚詐欺師の手口はまず始めに「今何の職業か（但し高収入に限る）」「年収はいくらで資産がどのくらいあるか」を語る所から始まるわけだ。決して「夢は○○」じゃなくて。みーちゃんみたいな女が詐欺師に引っかかっちゃうんだろうな。

♂と♀の猫を同時に飼って良かったな、面白いなと思う事が多くて、毎日が楽しいです。